メーターオーバーを求めて ~2020年 狩野川鯉釣り釣行~

狩野川の朝まずめ
狩野川の朝まずめ

2020年6月23日午後~24日午前中。毎年行っている狩野川に鯉釣り釣行してきました。

今年就職した息子とGW中に行く予定が、県外に就職したため帰郷できず。でも「それじゃ~親御さんも心配だろう」という会社のはからいで10日間ほど休みがもらえ、そのタイミングでの決行となりました。

さて、今回の釣行記。

先にお伝えしておきますと、「ばらし体験記」です(笑)。

お時間が許せばお読みください。

気になる対岸のポイントへ

現地に着いたのは16時ころ。

いつも竿を出しているポイントでは、平日ということもあり高校生たちがボートの練習をしていました。そこで、以前から気になっていた対岸のポイントに行くことに。

対岸のポイント
対岸のポイント。遠浅だがその先が急に深くなっている。

砂利底で遠浅になっており、10mくらい先から急に深くなっている模様。雰囲気はすごくいい。で、すぐ下流もドン深。

初めて竿をだすポイントだけど、今までの経験から「かけあがりの水深3mあたり」に狙いを定め、早速エサを投入。

だが30分待ってみても、まったく竿先は動かない。

その後も多少ポイントを変えて打ち込んでみるものの、あたりは無く、引き上げると針にくっついてくるのはゴミばかり。

どうやら流れが緩くなってゴミが溜まり、そのあたりに投入しているらしい。また、水深も思っているより深く5mぐらいある。(エサを投入してから底につくまでの時間を測り、だいだい1秒で1mくらい沈むことから逆算して水深を測る。5秒なら5m)

ちなみに鯉は、仕掛けも落ち着かないような水流の強いポイントでも食ってこないが、ゴミだめの中でも食ってこない。

今までの経験とこの時期の鯉の生態から、鯉が食ってくると自分なりに考えた水深は2~3m。どうやらこのポイントは総合的に判断すると春先や晩秋のポイントらしい。

そうこうしているうちに、いつも竿を出しているポイントから高校生たちの姿も消えた。

いい感じだと思って竿を出しては見たが、やってみた感じで「釣れる雰囲気が感じられない」ということで、一旦竿をたたんでいつものポイントに移動することにした。

いつものポイントに移動

朝陽
朝陽が目にまぶしい

通いなれたポイントはやはりいいもの。

そのポイントに打てば、絶対に釣れると自信をもって打ち込むことができるし、釣れない時間が続いても自分の中でテンションを保つことができる。

だが、この日はちょっと違った。いままでは2、3回投入すれば竿先がピクピク動いていたのだが、今回は全く反応がなく、辺りは暗くなりやがて日付が変わった。

ここで鯉の夜釣りをするときに私がやっていることをまとめておく。

  • あまりライトは使わない。灯りで魚が散るため。なので暗闇の中でエサを打つため、体感でエサを打ち込めるようになっておく(どのくらいの強さで竿を振れば、どのくらいまでエサが飛ぶのか感覚的に身に着けておく)。
  • 針にかかった鯉は猛ダッシュするので、リールはフリーにしておく(これをしておかないと、竿もリールも水に引き込まれる)。
  • 竿先にはギョギョライト(パチンと折り曲げると光るもの。最初の写真で竿に取り付けてある光るもの)を付けて、竿の動きも分かるようにしておく。

なかなかあたりが無いが、それでも夜中にエサを打ち替えて待つ。

午前3時。竿先のギョギョライトが大きく動き、フリーにしたリールから「ギィギィーーー」と音が鳴った。

竿をもって合わせた感じ、そんなに大きくない。リールの逆転装置をoffにしてファイトに入る。

1分ほどのやり取りの末に寄ってきたところを息子がランディングネットに入れる。息子もずいぶん手慣れたものだ。

手測りで63㎝くらい。このポイントのアベレージサイズという感じ。

とりあえず1本出たことで、眠気も吹っ飛んだ。

「よし、次!」と意気込み、同じポイントに投入して次を待った。

息子「これは・・・」

時刻は朝5時を回ったところ。

朝陽が差し込み、夜の静寂の中で息をひそめていた生き物たちが、次第に活気づく。遠くに見える富士山が朝陽を浴びて光っている。素晴らしい一日になりそうだ。

そんな周りの景色に目を奪われていた自分だったのだが、いきなりけたたましくリールが鳴り、現実に戻される。

「ギィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

竿を手に取り合わせた瞬間、「こいつはでかい!」と直感。これまで30年以上鯉釣りをしてきたが、感じたことのない突進力と魚の重さに慎重になる。

フリーにしてあったリールを戻して糸を巻こうとするが、今度はリールのドラグが滑って全く糸が巻けない(※ドラグ…リールについているブレーキ機能。魚の引きに対して、竿が折れないように、またリール糸が切れないように、ある程度のパワー以上に引かれたときはスプール(糸が巻いてある部分)が逆転して糸が出るようになっている)

竿は弓なりに曲がり、リールからはどんどん糸が出ていく。リールには5号ラインを150mは巻いてあるが、みるみるうちに少なくなっていく。

「絶対に無理はできない。」と自分に言い聞かせる。

尚も対岸に向かって突っ走る「相手」だったが、40mほど走ったところでいったん止まり、今度は下流に向かって突進を始める。

「ギ、ギ、ギィ―ーーーーーーーーーーーーーーー」

少し巻き取ったリールから再びものすごい勢いで糸が飛び出していく。水の流れにも乗り突進を止められそうにない。かれこれ60mほど下流に走られただろうか。

こっちも必死に竿を立て、ドラグを徐々に締めながら対応する。さすがに相手もきついらしく突進がストップした。と同時に、今度はこっちの番とばかりに竿を立て、ポンピングしながらリールを巻く。しかし重い。なかなか寄ってこない。

そのやり取りを見て息子も「これは・・・」と漏らす。

巻いては引き出され、引き出されては巻いて・・・。一進一退の攻防が続く。しかしそのうち竿を持つ手から「嫌な感触」が伝わってきた。

「ググッ、グッ」

ある1点を支点として、そこから糸の位置が変わらない。こちらが糸を送り込めば、その分引っ張っていくので確実に魚はまだ付いている。だが、これは明らかに「水草に絡んでいる感触」だ。

現地の見取り図
Googleマップより。投げ込んだ先に見える帯が「水草群」

釣り座(の部分)からの部分に近づこうと竿のテンションを保ったまま下流に歩いていく。

自分が下流に行く分だけリールにラインが蓄えられていく。そしての正面まで行って、竿を煽ってみる。

「ググッ、グッ、グッ・・・」と鈍い感触を残しながら、少しづつ巻き取れているような気がする。尚も竿を煽り糸を手繰り寄せる。しかし一向に水草から外れる気配はない。

息子が教えてくれたのだが、水面を見ると、ちょうど糸がひかかっているあたりからボゴン、ボゴンと波紋が立っている。相手はまだそこにいる。

いままで経験したことのない引き。ここまで糸を引っ張り出されたこともなかった。

ここまで来たら、何としてでも相手を見てみたい・・・。

「そういえば、ここってボートの練習場だったよな。誰か来て、乗っけてくれないかな・・・」

「そんなに水も冷たくなさそうだし、引っかかってるあたりは浅そうだから泳いで捕まえてくるか・・・」

様々な考えが頭をよぎるが、危ないことはできない。その間も相手の感触はずっと伝わってきている。

竿を煽ったり、糸を出したりしながら「水草よ、頼むから外れてくれ」と願うものの、その想いは届きそうにない。

その後、水草(魚じゃなくて)と全力でファイトすること約10分(笑)。竿を持つ手はブルブルと震えだし、踏ん張る足腰が痛くなってきた。

「チクショー、どうにもできんじゃんか・・・」

くやしいけど埒が明かないと認めて観念した。

リールのドラグを締め、渾身の力を込めて竿を煽る。4.8mの愛竿がバット(胴の部分)から弧を描く。そして次の瞬間、フッと軽くなった。

「あぁ・・・」

声にならない声と共に、勢い余って後ろにひっくり返ってしまった。隣で一部始終を見ていた息子は「逃がした魚は・・・」と言いかけたが、それ以上を口にすることはしなかった。

切れたラインを見てみると、先端5mほどがガサガサのヨレヨレになっていた。引っ張ったり緩めたりして、水草にこすれた痕を物語っていた。

水草でこすれたライン
ヨレヨレ、ガサガサになった5号ライン

経験を教訓に

結局相手の姿を見ること無く、涙を飲んだ今回の釣行。

それでも以下のような教訓を得ることができました。

  • 「これ以上やったらラインが切れる」「これ以上絞り込まれたら竿が折れる」といったタックルの限界を感じた。
  • 上記の限界を感じることができたおかげで、どの程度までなら強引に寄せられるのか分かった。
  • このポイントには水草があり、相手の言いなりになると水草に絡まれてしまう。そのためこのポイントでは多少強引にでも寄せるのがベター。
  • 持ち運びできるボートなどがあってもいいかなと感じた(SUPでも持っていこうかと検討中)

水面下でボゴンボゴンと暴れている相手が目の前(といっても20mくらい先)にいるにも関わらず、どうにもできないと悟った時は本当に悔しくて、本気で川に入って捕ってやろうと思いました。が、そこは「万が一はある」と自制しました。

その後、エサを投げ込んでいたポイント()では、私の顔を覗き込むかのようにカメがフワーと浮いてきたり、鯉がバシャンバシャンと楽しそうに跳ねたり・・・。コノヤローと思いましたね。

まぁ、今回の釣行。本当に悔しい思いをした分、得られるものも多かったと思います。

竿やリールの性能、糸の限界強度を知り、慎重になり過ぎずに相手の動きにブレーキをかけ続ける。

これは何事にも言えることですが、頭の中では分かっているつもりでも、自分自身で実際に経験してみないと臨機応変に対応できないと実感しました。

今回、息子くんは・・・自分でも呆れていましたが『パーフェクト・ボウズ』達成(あたりも無し。もちろん何も釣れず)で、次回のリベンジに燃えているようです。

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