前回お伝えした女性経営者さんのお話の続きです。
「ターゲット層を決めずに勢いだけで商品開発したら、売るに売れないモノができあがってしまった」というもの。(以下の画像をクリックすると読めます)
その経験はとても貴重なものなのですが、費用や労力のことを考えたら、経営者としてはできるなら避けたい所。
そこで今回は、『ペルソナとは何か?ペルソナの作り方を徹底解説』について、お伝えしたいと思います。
目次
ペルソナってなに?
まず、そもそも「ペルソナってなに?」という方もいらっしゃると思いますので解説いたします。
ペルソナの定義
ペルソナとは、ターゲット顧客の典型的な特徴を持つ架空の人物像です。
マーケティングや製品開発においてその顧客層のニーズや行動を理解し、最適な戦略を立てるために用いられます。
ペルソナを作るときは、その人物像のデモグラフィック情報(年齢、性別、職業など)や心理的特性(価値観、興味、行動パターンなど)を考慮して作成します。
ペルソナを設定するメリット
ペルソナを設定すると以下のようなメリットが得られます。
- ターゲットの明確化:具体的な人物像を描くことで、誰に向けてマーケティングを行うのかを明確になります。
- マーケティング戦略の効果向上:ペルソナに基づいた戦略は、顧客の実際のニーズや行動パターンに基づくため、より効果的なアプローチが可能になります。
- コミュニケーションの一貫性:チーム全体が同じターゲット顧客像を共有することで、マーケティングメッセージやプロダクト開発における一貫性が保たれます。
- 顧客理解の深化:ペルソナを通じて、顧客の深い理解を得ることができ、顧客満足度の向上につながります。
ペルソナ作成の要素
ペルソナ作成で考慮する要素は、以下のようなものです。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 収入
- 居住地
- 家族
- 構成
- 購買行動(どこで、どのように購入するか)
- 情報収集方法(インターネット、雑誌、友人の紹介など)
- メディア使用(ソーシャルメディア、テレビ、ラジオなど)
- 価値観
- 信念
- 目標
- 悩みや課題
- 興味や趣味
ペルソナ作りをやってみる
上記の「1.デモグラフィック情報」「2.行動パターン」「3.心理的特性」を踏まえてペルソナを作ります。
ペルソナの具体例
名前:佐藤 花子
年齢:30歳
職業:広告代理店のマーケティング担当
収入:年収400万円
居住地:東京都
家族構成:独身、ペットの犬が一匹
行動パターン:
- 通勤時にスマートフォンでニュースやSNSをチェック
- 週末は友人と外出し、カフェやショッピングを楽しむ
- 購入前にインターネットで口コミやレビューを確認する
心理的特性:
- 最新のトレンドに敏感で、ファッションや美容に興味がある
- キャリアアップを目指しており、自己啓発に積極的
- 忙しい毎日の中で効率的に情報を収集し、賢く消費することを重視している
このような具合に細かく設定すると、「どんなサービスを提供すれば利用してもらえるか」がイメージが出来てくるのではないでしょうか。
その人物のイメージができるから、生みだされる商品・サービスもターゲットの要望に沿ったものが出来上がってきます。
さらに、どのようにしてセールストークを組立てれば、相手に対して好意的に受け止めてもらえるのか、どんなツールを使えば「ターゲット」にリーチできるのかといった部分まで、筋道が見えてくるようになります。
ペルソナを正しく作成し、活用することで、顧客理解が深まり、マーケティング戦略や製品開発がより効果的に行えるようになります。
ここに注意
ペルソナ作りでは、「一人の架空の人物」を作り上げますが、思い込みや先入観はNGです。思い込みや先入観があると、実際に購入する人物と大きなズレが生じてきます。
その点については、「~したいと思っている」といった予想は取り込まず、「事実のみ」を取り上げるとよいでしょう。
具体性を持たせるには、あなたの周りや実際に商品、サービスを購入してくれたお客様を例に要素を抽出してみるというのも一つの方法です。
あと、ペルソナは一つとは限りません。対象が男性と女性でも違うので、強引に一つにするのではなく、それぞれのペルソナを作りましょう。
また、市場や顧客の変化に合わせて、定期的にペルソナを見直し、更新します。これにより、常に最新の情報に基づいた戦略を実行することができます。
まとめ
「ペルソナ」は、あくまで「架空の人物像」であって、その条件に100%合致する人物はいません。
しかし「ペルソナ」を作る事で、当初予定した商品イメージと出来上がってきた商品が全く違うと言った事は避けられるはずです。
またその後の広告戦略などにも活用できます。
ペルソナは、マーケティング活動の羅針盤のようなものです。ペルソナをしっかりと作成し、活用することで、より効果的なマーケティング戦略を立案してみてはいかがでしょうか。