Contact Form 7で設置した「お問い合わせフォーム」からの「お問い合わせ」が自分のGmailに届かないという事象が発生しました。

Googleのセキュリティー対策が強化されたことによる影響だとは思いましたが、メール設定などを見直してみるも改善せず。

ですが、プラグイン「WP Mail SMTP」を導入したことで無事に届くようになりました。

  • お問い合わせフォームからテストメールを送信しても、Gmailの受信箱にメールが届かない。
  • Gmailの迷惑メールフォルダやごみ箱にも入っていない。
  • レンタルサーバーのメールボックスを確認しても受信もしていない。

といったことで悩まれている方のご参考になればと思います。(設定にかかる時間は約10分です)

WP Mail SMTPの設定手順

「WP Mail SMTP」はWordPressのプラグインで、全世界で400万件以上のインストールがされている利用価値の高いプラグインです。

しかし、その利用にはちょっと設定が必要です。

流れとしては以下の通りとなります。

  1. WP Mail SMTPの設定に必要となるGmail APIのクライアントIDとクライアントシークレットを取得する。
  2. ウェブサイトにプラグイン「WP Mail SMTP」をインストールし、Gmail APIで取得したクライアントIDとクライアントシークレットを設定する。

なるべくわかりやすく説明しますので、一つずつ対応いただければと思います。

Gmail APIのクライアントIDとクライアントシークレットの取得手順(前準備)

手順.1
Google Cloudを開きます(以下のURLをクリックします)

https://console.cloud.google.com/projectselector2/home/dashboard

※Googleにログインしていない場合は、Googleアカウントへのログインが求められますので、ログインしてください。

手順.2
Google Cloudが開きます。はじめて使う場合は、以下のような画面が開きますので、「国」の選択と「利用規約」のチェックをしてください。(※通知メールのチェックは必要であればチェックしてください。)

Google cloud

手順.3
まずは「プロジェクト(様々な設定を管理するグループ)」と呼ばれるものを作ります。「プロジェクトの作成」をクリックして進みます。

プロジェクトの作成

手順.4
「プロジェクト名」に任意の名前を付けて(英数小文字)、「作成」をクリックします。

新しいプロジェクト

手順.5
先ほど作成した「プロジェクト名」のページが表示されます。左上の三本線のナビゲーションメニューをクリックします。

ナビゲーションメニュー

手順.6
ウインドウ下部にある「APIとサービス」→「ライブラリ」を進みます。

APIとサービス→ライブラリ

手順.7
APIライブラリが表示されます。検索ウインドウに「Gmail」と入力すると「Gmail API」というものが表示されます。「Gmail API」をクリックします。

APIライブラリへようこそ

「Gmail API」をクリックします。

Gmail API

手順.8
Gmail APIを「有効にする」をクリックします。

Gmail API 有効にする

手順.9
認証情報の作成」をクリックします。

認証情報の作成

手順.10 認証情報の設定
「APIを選択」では「Gmail API」、「アクセスするデータの種類」では「ユーザーデータにチェック」して「次へ」をクリックします。

認証情報の種類

手順.11 OAuth同意画面の設定
以下の要領で入力したら「保存して次へ」をクリックします。

  • アプリ名:分かりやすい名称を入力(プロジェクト名と同じでOKです)
  • ユーザーサポートメール:プルダウンになっているので、プルダウンからGmailアドレスを選択。
  • 連絡先メールアドレス:ユーザーサポートメールと同じでOK。
OAuth同意画面

手順.12 スコープの設定
スコープは設定する必要が無いので、画面下の「保存して次へ」をクリックします。

スコープ

手順.13 OAuthクライアントIDの設定
「アプリケーションの種類」と「名前」の入力を確認して、「承認済みのリダイレクトURI」で「+URIを追加」をクリックします。(※「承認済みのJavaScript生成元」と間違えないように)

  • アプリケーションの種類:プルダウンから「ウェブ アプリケーション」を選択。
  • 名前:任意なので入力されているものでOK。
OAuthクライアントID

手順.14 承認済みのリダイレクトURIの入力
以下のURLをコピーして、URL記入欄にペースト。その後「作成」をクリックします。

https://connect.wpmailsmtp.com/google/
承認済みのリダイレクトURI

手順.15 認証情報
クライアントIDが取得されますが、一旦「完了」をクリックします。

認証情報

手順.16 OAuth同意画面
左側ウィンドウの「OAuth同意画面」をクリックします。

OAuth同意画面

手順.17 公開ステータスの変更
「対象」→「アプリを公開」をクリックします。

Google認証プラットフォーム アプリを公開

「本番環境にpushしますか?」と聞いてくるので「確認」をクリックします。

本番環境にpushしますか?

公開ステータスが「テスト中」から「本番環境」に変わりました。

公開ステータス 本番環境

手順.18 認証情報
画面左上の三本線(ナビゲーションメニュー)をクリックし、「APIとサービス」→「認証情報」をクリックします。

認証情報

手順.19 名前をクリック
認証情報の画面が表示されます。先ほど作ったAPIの名前をクリックします。

ウェブクライアント

手順.20 クライアントIDとクライアントシークレット
クライアントID」と「クライアントシークレット」が表示されています。後ほどこのコードを使うため、画面はこのままにしておいてください。

クライアントIDとクライアントシークレット

以上がGmail APIにおける「クライアントID」と「クライアントシークレット」取得の流れです。

この後は「WP Mail SMTP」の設定を行います。

プラグイン「WP Mail SMTP」のインストールと設定手順

手順.1
WordPressにログインして、左側の「プラグイン」→「プラグインを追加」をクリックします。

WP Mail SMTP

手順.2
プラグインの検索欄に「WP Mail SMTP」と入力します。入力するとすぐに検索が始まります。「WP Mail SMTP by WPForms」というプラグインが表示されたら「今すぐインストール」をクリックします。

WP Mail SMTP

手順.3
インストールが終了すると「有効化」に変わるので、「有効化」をクリックします。

WP Mail SMTP

以上でプラグイン「WP Mail SMTP」のインストールは完了ですが、引き続き設定に入ります。以下の画面が表示されますが、「ダッシュボードに戻る」をクリックします。

WP Mail SMTP

手順.4
ダッシュボードの左のメニューから「WP Mail SMTP」→「設定」をクリックします。

WP Mail SMTP 設定

手順.5
設定画面が開きます。下にスクロールして「メーラー」の中にある「Google/Gmail」にチェックします。

WP Mail SMTP Google/Gmail

手順.6
「Google/Gmail」にチェックを入れると、その下部に「クライアントID」「クライアントシークレット」を入力する欄が表示されます。

Gmail APIで取得した「クライアントID」と「クライアントシークレット」を貼り付けます。

WP Mail SMTP クライアントIDとクライアントシークレット

下にスクロールして「設定を保存」をクリックします。

設定を保存

手順.7
同一ページに「あなたのGoogleアカウントを使用したメール送信をプラグインに許可する」というボタンが表示されるのでクリックします。

あなたのGoogleアカウントを使用したメール送信をプラグインに許可する

手順.8
Googleアカウントの確認画面が表示されますので、アカウントを選択します。

アカウントの選択

手順.9
Googleアカウントを選択すると、「このアプリはGoogleで確認されていません」という警告画面が表示されます。よって、左下にある「詳細」をクリックし、「wpmailsmtp.com(安全ではないページ)に移動」をクリックします。

このアプリはGoogleで確認されていません

すぐ下に「wpmailsmtp.com(安全ではないページ)に移動」と表示されるので、クリックします。

wpmailsmtp.com(安全ではないページ)に移動

手順.10
「wpmailsmtp.comがGoogleアカウントへのアクセスを求めています」と表示されるので、「続行」をクリックします。

wpmailsmtp.comがGoogleアカウントへのアクセスを求めています

手順.11
WordPressの画面に戻ります。以下のように表示されていればGmailの設定が無事に完了です。

この文章が表示されていればOK

手順.12 【追加設定】
以下の部分の見直しをします。

  • 送信元メールアドレス:Contact Form 7の送信元メールアドレスと同じにします。
  • 送信元メールアドレスを強制使用:オンにします。
  • 送信者名:メール送信者の名前を設定します。(例.山梨集客ドットコム)
  • 送信者名を強制使用:オフにします。
見直し部分

以上でWP Mail SMTPの設定は完了です。

まとめ

今回、自分のウェブサイトのチェックをしている時にテストメールが受信できないと気付けたので対応できたのですが、もしかしたら大切な連絡が届かないとか、「フォームから送ったのに返事がない」とお客様を不安にさせてしまった可能性、受注の機会損失になったかもしれません。

Gmail APIによるID取得の流れやWP Mail SMTPの設定はちょっと煩雑ですが、メールの到達率を劇的に改善できるので是非取り組んでみてください。